令和5年度からの事業計画
令和5年3月に策定された第8次静岡県栽培漁業基本計画(計画期間:令和5~8年度)に基づき、以下のとおりマダイ・ヒラメ等の種苗中間育成・放流事業を実施します。
○放流目標
1 放流効果実証事業
マダイ(60㎜) 900千尾、伊豆地域・中部地域・榛南地域
ヒラメ(60㎜) 280千尾、榛南地域・沼津市
マダイ・ヒラメ種苗放流計画(放流効果実証事業)
魚 種 | マダイ | 合 計 | ||
海 域 |
伊 豆 |
中 部 | 榛 南 |
県 内 |
種苗受入れ尾数 | 770千尾 |
170千尾 |
430千尾 |
1370千尾 |
種苗放流尾数 | 507千尾 |
112千尾 |
281千尾 |
900千尾 |
魚 種 | ヒラメ | 合 計 | |
海 域 | 沼津市 |
榛 南 |
県 内 |
種苗受入れ尾数 | 5.3千尾 |
36.8千尾 |
420千尾 |
種苗放流尾数 | 3.5千尾 |
24.5千尾 |
280千尾 |
令和5年度事業計画・結果
マダイ放流事業は、伊豆、中部、榛南の3地域でそれぞれ組織した地域栽培漁業推進協議会により実施しています。なお、当年度から第8次栽培漁業基本計画による放流目標数が減少しましたが、中間育成で高騰する飼料代を補うため、種苗費の減少分を中間育成の委託費を増額して事業を継続しました。
当期の静岡県温水利用研究センターによるマダイ種苗生産は沼津分場が良質な種苗を供給し、伊豆、中部の中間育成は計画を上回る高成績となりました。
しかし、静岡県温水利用研究センター本所で生産した種苗を使用した榛南では沖出しが遅くなり、高水温により中間育成に影響が生じました。
ヒラメ放流事業は、榛南地域と沼津地域で実施しました。榛南地域はマダイと同様に地域栽培漁業推進協議会による、資源増大推進普及事業と地域栽培推進事業を実施しています。
沼津地域では漁業者・市の負担金を財源の一部にして、沼津市漁業協同組合青壮年部連絡協議会へ委託しています。
ヒラメは地元も意向により、昨年までと同じ放流事業で、栽培漁業基本計画を上回る規模としています。
ヒラメの種苗生産は計画どおり480千尾が静岡県温水利用研究センターから供給され、ほぼ計画通りの放流結果となりました。
マダイ中間育成・放流計画及び結果(資源増大推進普及事業・地域栽培推進事業)
魚 種 | マダイ |
合 計 | ||||||
海 域 | 伊 豆 |
中 部 | 榛 南 |
県 内 | ||||
計画・結果 | 計画 | 結果 | 計画 | 結果 | 計画 | 結果 | 計画 | 結果 |
種苗受入れ尾数 |
770千尾 |
770千尾 |
170千尾 |
170千尾 |
430千尾 |
430千尾 |
1370千尾 |
1370千尾 |
種苗放流尾数 | 507千尾 |
651千尾 |
112千尾 |
158千尾 |
281千尾 |
153千尾 |
900千尾 |
962千尾 |
ヒラメ中間育成・放流計画及び結果(資源増大推進普及事業・地域栽培推進事業)
魚 種 | ヒラメ | |
海 域 | 榛南 | |
計画・結果 | 計画 | 結果 |
種苗受入れ尾数 | 420千尾 |
420千尾 |
種苗放流尾数 | 280千尾 |
282千尾 |
放流効果実証事業の計画及び結果
魚 種 | ヒラメ | |
海 域 | 沼津市 | |
計画・結果 | 計画 | 結果 |
種苗受入れ尾数 | 60千尾 |
60千尾 |
種苗放流尾数 | 40千尾 |
39千尾 |
栽培漁業とは
栽培漁業とは、人工的に生産・育成された種苗(稚魚等)を天然海域に放流して、水産資源を増やして漁獲すること(種苗生産・育成~放流~漁獲)をいいますが、これらに加え、魚介類の成育に適した環境を造ったり(漁場造成)、漁獲の時期や方法を管理したり(漁獲管理=資源管理)することを含めて、栽培漁業と呼ぶ場合もあります。つまり、栽培漁業とは、人間が積極的に水産資源に働きかけて生産を増やそうという取組みであり、漁業の発展した姿ともいえます。
■種苗生産
魚貝類の種苗(稚魚など)を大量に生産します。
魚貝類の種苗(稚魚など)を大量に生産します。
■中間育成
放流後の生き残りを高めるためにさらに大きく育てます。
放流後の生き残りを高めるためにさらに大きく育てます。
■種苗放流
魚貝類の種苗(稚魚など)を大量に放流します。
魚貝類の種苗(稚魚など)を大量に放流します。
■漁場造成
魚礁設置など魚の成育に適した環境づくりです。
魚礁設置など魚の成育に適した環境づくりです。
■漁獲
大きくなった放流魚を漁業や遊漁で漁獲します。
大きくなった放流魚を漁業や遊漁で漁獲します。
■漁獲管理
魚を持続的・安定的に漁獲するため漁獲を規制します。
魚を持続的・安定的に漁獲するため漁獲を規制します。